【ぎっくり腰】2

ぎっくり腰の続きです。
古くは欧州で【魔女の一撃】と言います。ああ恐ろしい(^_^;)

患者さんの多くは、この「一撃」を食らってしまった為に、「ぎっくり腰になった」と言って来院します。
ただ「ぎっくり腰」というのは「五十肩」と同じく一般的な俗称で、正しく診断名をあげるとすれば病態によって色々あります。

痛めてしまった状態は人それぞれで、身体を傾けながらも歩ける場合もあれば、もう一人ではどうにもならない程の激痛になることもあります。
あまりに痛みが強い場合は炎症が収まるのに3日間くらい掛かることもあり、治療して多少楽になったとしても一時的なもので、時間が経てば痛みが再発します。こうなってしまうと安静にしているのが一番の方法です。

では何故こうなってしまったのか?
一般的には組織の損傷や炎症によるものですが、我々治療家としてはそこからもっと踏み込んで考えないといけません。ただ治療家という人間は、それぞれ考え方があるので、まとまった見解があるわけでは無く、ここから先はこれまでの私の経験からの考えです。

もちろん腰が痛い訳ですから、腰に負担が掛かることにより痛くなる。これは一般的なぎっくり腰のイメージですね。重い段ボールなどを持とうとして発症するやつ。こういったパターンは本人も私も分かり易い。
しかし実際の患者さんと接していると、それではなく日常の何気ない動作で起こしてしまうケースが多々あります。むしろこのパターンの方が遥かに多い。本人にとっては「ナゼ?」となるのです。
ほんのついさっきまで普通に動けていた訳ですから。
他には「朝、起きたらなっていた。」というケースも結構あります。特に若い男性に多い。この場合などどう説明するのか?

人は心身にストレスが掛かると、その人の弱点に症状が出ます。例えば「肌荒れ、肩こり、吐き気、頭痛、腹痛、胃痛、腰痛、不眠など」ちなみに私は腹痛派です(苦笑)
従って色々な負のストレスが、様々な要因により心身に掛かってストレスグラフが右肩上がりとなり(本人がそれに気づいていないことが多い)、ある時に越えてはいけない閾値を、ポンっと越えてしまった時に、その人の弱点に症状がドカンと出てしまう。ということです。

その時に腰のコンディションが悪ければ、腰に「一撃」を喰ってしまう。
ちなみに最後の閾値を越えてしまう要因は、ちょっとした動作、寒冷刺激、疲労、など様々です。

前回のブログで「身体の冷えにより、ぎっくり腰が連鎖する」と述べたのは、もろもろの要因により
①心身のストレスが右肩上がりになっていた方々で
②しかも腰がウィークポイントというある種の持病がある方に
③寒冷刺激という「冷え」のストレスが最終的な引き金となって
ぎっくり腰を起こす、という仕組みです。(あくまでこのようなパターンが多い)
急な気温の低下は、同じ地域の方々にとって平等に起きますから、それによって同時多発的に発生し、その内の何人かが当院にいらっしゃるという仕組みです。
急な気温の低下によるこういった出来事は、季節に関係なくいつでも起きる可能性がありますので、心当たりのある方は充分お気お付けください~。

次回も腰痛関連を書きます(^^)/

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