快適な晴天は何も起こらない。

先日、友人の武ちゃんとビッグレイクに釣りに行った。
2馬力のレンタルボートが免許不要でも乗れるのでそれに行こう、という話は何年も前からしていて、それがようやく実現の運びとなったのだ。

日時は6月の後半。通常ならその時期は梅雨入りしていて曇りから雨の中での釣りを予想していた。
理想は曇っていて、多少の風が吹いているくらい。天候が崩れる手前くらいが魚が1番動く。少々の雨でもまだ大丈夫。もし雨足が強くなったら橋の下で雨宿りしながら釣れば良い。
土砂降りはさずがに釣りにならないので、もしそうならキャンセルとなる。
また晴れていてもジメッとしていて多少の風があれば良いが、晴天で無風だと日差しが強くて釣り人が耐えられないので、橋の下の日陰をメインに釣りをすることになりそう。
ただそういった晴れの日は魚の動きが全く無く、一所懸命やってもなかなか釣れない。

さて、2週間前から天気予報とにらめっこしていたのだが、初めは曇り、その次に雨、そして晴れのち曇りと天気予報は変化し、遂に訪れた当日は晴天の無風。土砂振りや突風でキャンセルをする以外では中々の難しい天候となった。

当日は5時半くらいに現地のコンビニで待ち合わせをし、買い出しをしてボート屋に向かう。
武ちゃんは何度目かのボートなので慣れているが、私は初めてなので要領が分からない。アタフタしながら準備をし、6時前に出航した。

タックルの準備をしながら水中を見るとボート屋周辺の水質は良さそうだ。水草も綺麗だし。
前日に結構な雨が降ったので水が濁っている可能性があったが、それは杞憂だった。これなら何かしら釣れるのではないかと期待した。

船外機付きののボートとは言え、2馬力なので移動出来るのはボート屋周辺の半径1キロ程度だろうか。ボートの操船は経験者の武ちゃんが担当。私は全く分からないのでとりあえず彼に任せた。そして3分くらい走り、適当な場所でエンジンを止めた。水深は3mくらいありそうだ。
私は基本的に岸釣りしかやらないので、ボートで釣るといってもそれ相当のタックルは持っていない。手持ちのタックルでこの水深に適した攻めを考えながら探っていった。

釣り始めてすぐに感じたのだが、ここは湖流がある。地形的に最南端の流出河川に向かって地形が狭くなっている場所なので、それがより分かるのだ。だいたい人がゆっくり歩くぐらいの速度だろうか。
ボートを停めてアンカーを下ろさないと、少しずつ流される。
始めは戸惑ったが、次第にその流れに任せて勝手に移動しながらの釣りをし、またエンジンを掛けて北に数百メートル移動し、また流れに乗るという作戦を取った。

しかしそんな事をやっている内に早朝のゴールデンタイムが終わってしまった。
大雨の後の晴天で、カラッとして微風があるのは有難いが、日中は30℃になる予報なので釣れる望みは早朝のみが有力だったのだが、ボートでの釣りに慣れるまでの間に終わってしまった。その間、魚からの反応は皆無であった。

さてどうしようか?
とりあえず魚が付きそうな障害物や水草を探るのが最良だろうから、そこを中心に回ることにした。
エリアを大きく移動しながら怪しいポイントを探す。周りを見渡すと同じようなボートや専用のバスボートの姿も沢山見えるが、誰も釣ってない。釣れないのは自分たちだけでは無かった。

東の対岸寄りには水深がやや浅く、水草が多く生えているエリアがあるのだが、水が濁っている。
どうやらその上流にある流入河川から雨の濁り水が大量に入ってきているようだ。有望エリアだけにこれは惜しい。それでもここで武ちゃんに何度か反応があったのだが、フッキングまでには至らなかった。残念!

この頃になると時間の経過と共に気温も上がり、人間も辛くなってくる。更に私は転落時のライフジャケットも着ているので暑い!
しかしこの日は幸いに湿度が低く、常時薄い雲があるので直射日光が僅かに遮られ、微風もあったので何とかやっていけた。どれか一つでも欠けていたら本当に橋の下でしか釣りが出来なかったのではないだろうか。

今日は厳しい、こんな日に釣れっこない。などついつい考えてしまうが、そんなマイナスなこと考えていると本当にその通りになってしまうので、いつでもビックバスがガツンとルアーをひったくるイメージを絶やさないよう集中してルアーを操作した。しかし無情にも時間だけが過ぎ、正午をとうに越えた。こうなると午後4時の帰港時刻までのプランを考えなくてはいけなくなった。

午前中に行った東の対岸の更に数百mくらい上流に広く水深の浅いエリアがあり、気になっていたので、ちょっと距離はあるがそこに行くことにした。
例の如く流入河川からの濁りはあるのだが、シチュエーションは最高である。普段の陸っぱりではまず入れない場所に行けるのはボートの特権である。
岸ギリギリにボートを付け、湖流に乗りつつ、頻繁にオールを手で漕ぎながらボートのポジション取りをする。狭いボートでキャストしながらこれをやるのは中々大変なのだ。
日頃DVDなどでプロの釣りを見ていると、こういったエリアをバスボートでテンポよくキャストしていくのだが、ボートの先端に小さいスクリューと舵があり、これを細かく操作しながら丁度良いスピードと距離感で釣りをしている。しかし我々はそんな装置は無いので体力を使いながらアナログな釣りとなった。

エリアとしてはこれ以上ないくらいなのに、子バスどころかギルもフナも鯉も他の小魚の姿も見えなかった。普通は何かしら魚の姿が見えてもよい場所だがそこに何もいないとは今日の厳しさを物語っていた。岸釣り派の私としては、今日の中では最も得意とするシャロ―エリアだったが、全くの不発に終わった。

残りは1時間くらいとなった。シャロ―攻略にかなりの体力と神経を使ったが、まだ何の反応も得られていない。最期の望みをかけてその反対側にある西岸のやや水深の浅いエリアから湖流に乗り、涼しい橋の下を通って、水の綺麗なボート屋の近くに流れ着くルート選択し、そこを数往復した。

が、何も起こらなかった。あったとしたら私のルアーが水中を漂うラインに引っ掛かかったことが2回あった。誰かが根掛かったのを手元からラインを切った為にそうなったのだろう。私はどちらも放置するのが嫌なので、面倒だがルアーに引っ掛かったラインを全て手繰り寄せた。どちらも15m以上あった。

もし根掛かりした場合、ラインを一直線にしてフックとの結節部から切るという手法を知らない輩が多い。根掛かりの場合、最悪ルアーは引っ掛かった障害物に残るとしても、何mものラインを水中に残してはいけない。これは絶対にやってはいけない。永久にそこにゴミとして残ってしまう。もし陸上であれば鳥などが身体にからんで動けなくなってしまう事もある。
ついでに言うと相変わらず釣り場にはゴミが多い。ルアーのパッケージ、釣り針、重り、ワーム、ライン、缶、ペットボトル、コンビニのビニール袋など。
私がメインでやる雷魚はまだゴミが少ない方だが、それでも切れたラインなどよく見る。見つけ次第出来る限り手持ちのビニール袋に入れて持ち帰っているが、なぜこんな事をするのか?
ラインのゴミなんてポケットに入れればそれで済む。
「ゴミは持ち帰る。」そんな基本的な行動さえ出来ない人間が実に多い。ホントに釣りに来ないで欲しいと切に願う。

さてそんなこんなで終了時間となってしまった。
結局何の成果も上げられなかった。
同じ時間に帰港したグループの方に聞いてもボーズだったし、ボート屋の主人に聞いても「今日は誰も釣れとらん」との事。釣れなかったのは知る限り全員だった。これなら仕方ない。

やはり快適な晴天は何も起こらなかった。でも初めての2馬力ボートでの釣りはそれなりに工夫があって面白さがあり、また楽しかった。

帰りは草津田之上インター近くのパン屋「パンドゥマルシェ」の食パンを2斤購入して帰宅した。

ああ~悔しいからまた次行きたいなあ!

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