梅雨に入り、「雨の日は頭痛がする」「肩や首が重い」「膝が痛む」と感じる方が増えてきます。
このような天候の変化によって起こる体の不調は、「気象病」や「天気痛」と呼ばれています。近年では広く知られるようになり、日本国内でも多くの方が悩んでいるといわれています。
症状は人によってさまざまで、頭痛や肩こり、関節痛、めまい、耳鳴り、むくみ、気分の落ち込みなどが代表的です。軽い違和感で済む方もいれば、日常生活に支障が出るほど強い症状に悩まされる方もいます。
特に「天気が崩れる前」に症状が現れることが多く、「まだ晴れているのに体調が悪い」という経験をしたことがある方も少なくありません。
では、なぜ天気の変化で体調が悪くなるのでしょうか。

①気象病の原因
・気圧の変化
特に気圧の低下は気象病の大きな要因であると考えられています。
私たちの体は常に大気からの圧力、すなわち“気圧”を受けています。このため、体内では気圧に負けないよう外部へ向かってさまざまな部位で圧力が発生しているのです。
特に関節にはそれを包んでいる袋があり、外の外圧と関節内の内圧のバランスを取っております。
しかし、急激に気圧が低下すると体にかかる圧力も低下するため、体内で生じている圧力のほうが高い状態になります。当然関節内の圧力も高まります。その変化を神経は感じ取るのです。
結果、関節痛、頭痛、めまい、などのさまざまな症状が引き起こされます。
余談ですが、私の趣味である釣りも気圧と釣果に明確な関連があります。
高気圧の日は魚の浮袋に圧が掛かるので、魚はあまり動きません。逆に低気圧の日は浮袋に圧が掛からないので魚は活発に動きます。従ってよく釣れるのです。
・気温の変化
気温の急激な変化も自律神経のはたらきを大きく乱す原因になります。特に急激な気温の低下により交感神経が刺激され、冷気に晒された全身の血管は収縮するため血行が悪くなり、肩や首が凝りやすくなります。体の平衡感覚をつかさどる内耳への血流も低下するため、めまいや耳鳴りなどの症状を引き起こすことも少なくありません。
②気象病で現れる症状
気象病では次のような症状が現れます。
・関節痛・むくみ
急激に気圧が低下すると、血液中の水分が血管の外に押し出されて浮腫ふしゅ(むくみ)が現れることがあります。また、それが誘因となって痛みの原因となるプロスタグランジンやヒスタミンなどの物質が産生されることにより、頭痛や関節痛といった気象病に特徴的な症状が現れるようになるとされています。
・自律神経の乱れ
そのほか、気圧の変化は自律神経の乱れを引き起こす原因にもなり、めまいや動悸などの自律神経失調症状、気分の落ち込み、集中力や注意力の低下など精神的な症状を引き起こすことがあります。

③気象病の対策と当院の施術
当院でも梅雨時期や台風接近時、雨天時には、「いつもより首肩が重い」「頭痛が出やすい」「膝の古傷が痛む」といった相談が増える傾向があり、どちらかと言うと女性の患者様からご相談を受けることが多い傾向にあります。
気象病そのものを完全になくすことは難しいですが、筋肉の緊張や血行不良、自律神経の乱れを整えることで症状が軽減するケースは少なくありません。
気象病は地球上で生活している限り気圧の変化には免れようがありません。“天候”というヒトの力では改善することができない現象が根本的な原因であるため、当院ではそれぞれの症状を改善する施術が主体となります。
具体的にはこれまで通り、指圧、マッサージ、骨盤矯正、鍼、物理療法、ストレッチ、肩甲骨はがしや、自律神経調整機器など用い症状緩和を狙います。
また、日常生活などにおいて低気圧時の強い体調の変化が現れるようなケースでは、身体を温めることを推奨しております。更に、ストレスや疲れ、睡眠不足など不規則な生活習慣も気象病による自律神経の乱れなどを助長することがあるので、発症を予防するための生活習慣改善も大きなポイントです。
そしてこのような身体の変調を感じた場合はなるべく必要な事以外はおとなしく過ごして心身に負荷を掛けないようにするのも大切になります。

④気象病の最後に
天候の変化そのものを避けることはできません。しかし、日頃から身体の状態を整え、自律神経のバランスを維持することで症状を軽減できる可能性があります。
毎年この時期になると体調を崩しやすい方は、「季節のせいだから」と我慢せず、ご自身の身体からのサインとして受け止めてみてください。適切なケアを行うことで、より快適に梅雨を乗り切ることができるでしょう。
みなとまち接骨院 院長 萩原 健
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